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「Society 5.0 for SDGsの実現に向けた
経団連・東京大学・GPIFの共同研究報告書」
を掲載しました。

ロゴマーク:経団連・東京大学・GPIF

日本経済団体連合会(以下、経団連)・東京大学・年金積立金管理運用独立行政法人(以下、GPIF)の3者は、報告書「ESG投資の進化、Society 5.0の実現、そしてSDGsの達成へ-課題解決イノベーションへの投資促進-」を公表しました。

写真:記者会見

共同研究報告書に対する3者コメント

【経団連:中西 宏明 会長】

 DXや非連続的なイノベーションの進展により、世界には、これまでとは全く異なる新しい可能性がもたらされています。地球が抱える様々な課題、地球温暖化、エネルギー、食料、大都市への集中、健康・医療など、これまで困難と思われていたテーマにも、解決の道が開かれるでしょう。これらを担う企業にとっては、野心的な挑戦であると同時に大きなチャンスです。そして、国連が掲げるSDGsの達成、世界の人々がより幸福に安心して暮らせる社会づくりに繋がっていきます。
 Society 5.0 for SDGsの実現に向け、我々は、人材や資金をより重点的に投じ、変化を加速していかなければならなりません。産業界のみならず、アカデミアの代表である東京大学と世界最大のアセットオーナーであるGPIFによる本共同研究が、新たな社会づくりを加速させる一助となれば幸いです。

【東京大学:五神 真 総長】

 Society 5.0は、「デジタル革新でフィジカルとサイバーの世界が高度に融合し、安心で快適な暮らしと、新たな成長機会を皆で創り出していく、持続可能で、誰もとり残されない人間中心の社会である」とされています。知識集約型のより良い社会であるSociety 5.0は、自動的・自然発生的に実現されるものではありません。私たちの手で、サイバー空間を、国境を越えて、誰もデータを公平公正に活用できるグローバル・コモンズとして守り育てなければなりません。また、地球環境問題の健全化で限界が見えてきた拡張主義的な経済成長を、誰もとり残されない包摂性のなかで追及する成長、「インクルーシブ・グロース」へと転換し、「違い」を新たな成長の源泉にする必要もあります。
 経団連、GPIF、そして社会のあらゆるセクターと連携し、東京大学は、地球と人類社会の未来に貢献する「知の協創の世界拠点」として、Society 5.0 for SDGsの実現に向けて、知識集約型社会という新しいモデルへのパラダイムシフトを駆動していきます。

【GPIF:髙橋 則広 理事長】

 2019年3月末時点で160兆円もの資金を、公的年金被保険者の利益のために長期にわたって安定した収益を獲得するためには、企業の価値及び資本市場全体が持続的・安定的に成長することが必要不可欠であります。そのような背景のもと、GPIFは「超長期投資家」及び「ユニバーサル・オーナー」として、金融市場全体の持続可能性を高めるためESG投資を積極的に推進してきました。
 このほど経団連、東京大学との共同研究により、わが国において、Society 5.0 for SDGsに資する企業の活動が、環境及び社会の持続可能性と経済の持続的な成長に貢献することが、企業、投資家、そして学術的な見地から、定量的にも定性的にも示されたことは、被保険者の貴重な保険料をお預かりする立場として大変意義深いものであり、今後の発展に大いに期待するものであります。

共同研究報告書

For All Generations