公的年金制度と年金積立金
公的年金制度について
GPIFが担う年金積立金の管理・運用は、公的年金制度の一部です。まずは日本の公的年金制度について説明します。
公的年金って?
「歳をとって働けなくなる」「病気や事故で障害を負う」「一家の大黒柱をなくす」などの人生のリスクに備えて、国民みんながお金を出し合う助け合いの仕組み(保険制度)です。特に日本の社会においては、高齢者の暮らしを生涯にわたって支えるものとして、とても大切な役割を果たしています。
年金給付の現状
年金制度を持続可能にするための仕組み
日本の公的年金は現役世代が納める保険料で、その時々の高齢者世代に年金を給付する「賦課(ふか)方式」です。少子高齢化が進むなか、年金制度を持続可能なものとするために、以下のような仕組みを取り入れています。
- ①保険料の上限を固定
- 少子高齢化が進んでも現役世代の負担が重くなりすぎないよう、厚生年金の保険料率は18.3%(労使折半)、国民年金の保険料は17,000円(2004年度価格)に固定されています。
- ②基礎年金の半分は国庫負担
- 基礎年金の給付費の2分の1は税金(国庫負担)でまかなわれています。
- ③年金積立金の活用
- 将来世代の給付に充てるため、今後おおむね100年間で、積立金を計画的に活用します。
- ④人口や寿命の伸びに合わせて給付水準を自動的に調整
- 現役人口の減少や平均余命の伸びなどそのときの社会情勢に合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する「マクロ経済スライド」が導入されています。
年金制度を長持ちさせる取り組みのうち、GPIFは③の年金積立金の活用に備え、積立金の管理・運用を行っています。
公的年金制度についてもっと知りたい方は以下をご覧ください。