「持続可能な投資の促進に向けたGPIFと世界銀行グループの提携について -債券投資とESGに関する共同研究-」を掲載しました。
2017(平成29)年10月12日
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)と世界銀行グループは、持続可能な投資の促進に向けて、提携していくことで合意しました。
今後、多くの投資家が様々な資産への投資に環境・社会・ガバナンス(ESG)の基準を組み入れるよう、呼びかけてまいります。
投資におけるESGについては、株式では研究や実践が進んでおりますが、債券では研究や実践が緒についたばかりであります。
このため、GPIFと世界銀行グループは、持続的な投資の促進に向けた提携の最初の取り組みとして、債券投資におけるESGについて、ベンチマーク、ガイドライン、格付手法、公表の枠組み、報告のひな形、リスク分析など、実務的な課題に関して共同で研究を行うこととしました。
GPIF 髙橋理事長コメント
「今回の共同研究は、グリーンボンドやソーシャルボンドに限らず、一般的な国債や社債も含めた幅広い債券を対象に、ESGを考慮することによる投資機会、制約、解決策などを分析する先駆的な試みです。また、GPIFは、他の年金基金や投資先企業と意見を交換するフォーラムを開催するとともに、ファイナンス分野の若手研究者を表彰するアワードを実施しており、世界銀行グループと行う今回の研究についても、その成果を他の機関投資家や研究機関などと共有するオープン・リサーチ・プラットフォームとしたいと願っております。」
世界銀行グループ ジム・ヨン・キム総裁コメント
「世界銀行グループは、GPIFとともに投資家や資産運用者にとっての投資機会の認識を変える野心的な取り組みに乗り出しました。持続可能な開発目標(SDGs)の達成という世界規模で高まっている期待に応えるには、民間部門からの更なる貢献が不可欠です。優れたESG基準が優れた投資につながることは、我々の経験から明らかであり、今、またとない機会が広がっています。40兆ドル以上の資金が運用難となっている中、投資家はより良いリターンを求めています。世界銀行グループは、持続可能な投資において世界有数のリーダーであるGPIFと共に、全ての人のためのグローバルな市場システムを構築する支援ができると考えております。」