ソーシャルボンドに関する欧州評議会開発銀行との取り組みについて
2019年12月16日
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、世界銀行グループと共同研究報告書「債券投資への環境・社会・ガバナンス(ESG)要素の統合」を昨年発表するなど、債券投資におけるESGの取り組みを推進しています。
今般、欧州評議会開発銀行(CEB)は、調達資金を社会プロジェクトに充てるソーシャルボンドへの投資機会を、GPIFが運用を委託する運用会社に新たに提案することになりました。
これは今年4月、世界銀行グループが、グリーンボンド等への投資機会を、GPIFが運用を委託する運用会社に提案した取り組みに続くものです。
GPIF 髙橋理事長コメント
GPIFと、GPIFが運用を委託する運用会社は、投資分析と意思決定プロセスに、環境・社会・ガバナンス(ESG)の課題を統合する「ESGインテグレーション」を求める責任投資原則(PRI)に署名しています。また、グリーンボンド等への投資は債券運用におけるESGインテグレーションの手法の一つであると考えられています。
GPIFは、環境・社会問題などの負の影響を減らし、運用資産全体の長期的なリターンを向上させるため、ESGを考慮した投資を推進しています。GPIFは、債券投資においてもESGの取り組みを進めてまいります。
<ソーシャルボンドとは>
ソーシャルボンドの定義は、ICMAの「ソーシャルボンド原則」に依拠します。
国際資本市場協会(ICMA)によれば、ソーシャルボンドとは、「調達資金の全てが、新規又は既存の適格なソーシャルプロジェクトの一部又は全部の初期投資又はリファイナンスのみに充当され、かつ、ソーシャルボンド原則の4つの核となる要素(要素はグリーンボンドと同じ)に適合している様々な種類の債券」です。
ICMA のソーシャルボンド原則へのリンク
ソーシャルボンド原則2018(和訳)
https://www.icmagroup.org/assets/documents/Regulatory/Green-Bonds/Translations/2018/Japanese_SBP-2018-06.pdf
<ESG インテグレーションとは>
GPIFは、ESGを投資分析と投資決定に明示的かつ体系的に組み込むことがESGインテグレーションであると考えています。また、運用会社にその実践を求めています。
<今回の投資の仕組み>