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用語集

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ハイイールド債

一般に格付けがBBB相当未満の信用力が低い債券を指し、利回り(イールド)が高くなっています。GPIFは外国債券の一部でハイイールド債を組み入れるファンドを採用しています。

パッシブ運用

広義では、アクティブ運用と異なり市場予測を伴わない運用全般のことをいいます。

狭義では、原則として市場を構成する全ての銘柄をその構成比率どおりに保有して、市場平均(インデックス)並みの収益率の確保を目指すインデックス運用のことをいいます。市場は効率的であり、情報の収集・分析等のコストを支払って機動的に運用しても継続的な超過収益は得られないという考え方を前提にしています。

パッシブ運用については、厚生労働大臣が定めたGPIFの中期目標において、「運用に当たっては、原則としてパッシブ運用とアクティブ運用を併用すること。」とされています。

【関連用語】

VaR (Value at Risk)

現在保有している資産を、将来のある一定期間保有(保有期間)すると仮定した場合に、ある一定の確率の範囲内(信頼区間)で、発生しうる最大損失を表したものです。VaRは、共通の尺度で比較・管理できる一方、平常時を想定しているため、異常時のリスクはストレステスト等で把握する必要があります。VaRのうち、分散共分散法は、個別資産の損益が正規分布を仮定しており、個別資産の損益を集計する際に分散共分散で合成し、最大損失を求めます。また、ヒストリカル法は正規分布を仮定せず、過去の市場変動をそのまま参照した分布のもと、保有資産の最大損失を求めます。GPIFでは、分散共分散法を用いています。

【関連用語】

VaRレシオ

VaRレシオとは、実績ポートフォリオのVaRを基本ポートフォリオのVaRで除した値であり、実際のポートフォリオのリスク量が基本ポートフォリオで運用していた場合のリスク量からどの程度乖離しているかをモニタリングするための指標です。1に近いほど基本ポートフォリオと整合的なリスク分散状況となります。GPIFでは基本ポートフォリオに基づいたリスク管理の指標として活用しています。

【関連用語】

標準偏差

運用の世界では一般的に、株式や債券など各資産のリスクを、リターンの「標準偏差」を使って表します。「標準偏差」とはリターンのブレの大きさを表す数値で、標準偏差が大きい(リスクが高い)ほど、リターンのブレ幅が大きいことを意味します。

【関連用語】

ファンド・オブ・ファンズ(FOF)

複数の個別ファンド(シングル・ファンド)への投資を行うことを目的としたファンドをいいます。個別ファンドの選定等についての専門能力を備えるFOFマネジャーが運用し、時期、戦略、地域等、さまざまな観点から分散されたポートフォリオを構築します。

GPIFはオルタナティブ資産の運用の一部で、ファンド・オブ・ファンズを活用しています。

【関連用語】

複合ベンチマーク収益率

資産(国内債券・外国債券・国内株式・外国株式)全体のベンチマーク収益率のことで、GPIF が運用する資産全体の運用成果の評価基準として用います。各資産のベンチマーク収益率(月次ベース)を基本ポートフォリオ(国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%)の割合で加重平均して年間収益率を算出したものです。

現行の中期目標(2020年度~2024年度)において、複合ベンチマーク収益率と、各資産ごとのベンチマーク収益率を確保することが求められています。

【関連用語】

不動産投資

オフィス、商業施設、住居等の不動産を投資対象とするファンド等への投資をいいます。

不動産の中でも、賃貸収入に基づく継続的・安定的なインカムゲインを主な収益源泉としたものを「コア型」といいます。

GPIFでは、不動産をオルタナティブ投資の対象としています。

【関連用語】

プライベート・エクイティ(PE)投資

主に非上場企業の株式(プライベート・エクイティ(PE))を投資対象とするファンド(PEファンド)等への投資をいいます。PEファンドは一般に、投資時期を分散しながら様々なステージにある投資対象企業を発掘し、投資を実行します。

PEファンドには、主に以下のような種類があります。
・バイアウト(投資実行後に投資先企業の経営改善やガバナンスの向上等を通じて企業価値を高めようとするもの)
・グロースエクイティ(事業拡大期の企業に成長資金を供給するもの)
・ベンチャーキャピタル(成長が見込まれる新興企業等を投資対象とするもの)
・ターンアラウンド(経営不振企業の債務のリストラクチャリング等を行うもの)

取引所への上場(IPO)や事業会社への売却等によりキャピタルゲインを実現します。

GPIFでは、PEをオルタナティブ投資の対象としています。

【関連用語】

分散投資

性質や値動きの異なる複数の資産に分散して運用することにより、安定的な運用成果を目指す投資手法を指します。

異なるリスク・リターン特性をもつ資産を組み合わせてポートフォリオを作ると、ポートフォリオの期待リターンは各資産の期待リターンの平均になる一方で、ポートフォリオのリスク(標準偏差)は各資産のリスク(標準偏差)の平均よりも⼩さくすることができます。これを「分散投資効果」といいます。

GPIFでは、国内外の債券約1万5000銘柄、株式約6000銘柄に分散投資しています。(2022年3月末時点)。

【関連用語】

ベーシスポイント(bp)

金利などを表示する単位です。%の100分の1のことで、1bpは0.01%となります。

β(ベータ)

市場全体の収益率に対するポートフォリオの収益率の感応度を示す指標です。
例えばβが1.5の場合、市場全体の収益率が10%ならポートフォリオの期待収益率は15%となり、市場全体の収益率が-10%ならポートフォリオの期待収益率は-15%となることを意味します。十分に銘柄分散されたポートフォリオの場合、βは1に近づきます。

ヘッジ取引

先行きの価格変動リスクをヘッジ(回避)するため、先物市場で原資産(現物)ポジションとは反対のポジションを形成することにより、先行きの価格変動に伴い原資産が被る損失を先物の利益で相殺する取引のことです。

【関連用語】

ベンチマーク

運用成果を評価する際に、相対比較の対象となる基準指標のことをいいます。市場の動きを代表するインデックス(指数)を使用します。

【関連用語】

ベンチマーク収益率

ベンチマークの騰落率。いわゆる市場平均収益率のことです。実際の運用の成果(収益率)を評価する際の比較対象として使います。

運用期間の異なる複数の収益率を評価する場合、収益率の絶対値の高低を用いると、投資環境の違いを反映しないため、横並びで比較ができません。

しかし、ベンチマーク収益率に対してどの程度収益率が上回ったか(超過収益率)を算出することにより、運用期間の異なるものの横並び比較が可能となります。ただし、ベンチマーク収益率は、市場平均収益率を示す理論値であるため、取引に係る売買手数料等の取引コストは考慮されていません。

【関連用語】

ベンチマーク要因

超過収益率を要因分解する際、政策ベンチマークとマネジャー・ベンチマークとの収益率の差による要因のことです。

【関連用語】

簿価

証券の買い入れ時やその後の売買等の結果を反映し、帳簿に記入する価格(帳簿価額)のことです。

【関連用語】

ボラティリティ

資産価格や収益額(率)の変動の度合い(激しさ)のことを言い、リスクを表す代表的な概念です。

【関連用語】

ファンド要因

超過収益率を要因分解する際、個別ファンドとマネジャー・ベンチマークとの収益率の差による要因のことです。

【関連用語】

賦課方式

日本の公的年金制度(厚生年金保険及び国民年金)は、現役世代が納める保険料で、その時々の高齢者世代に年金を給付しており、これを賦課方式といいます。

これに対し、自分が納めた保険料が積み立てられ、将来自分に年金として戻ってくる仕組みのことを積立方式といいます。

複利効果

当初の投資元本に加えて、投資で得られた運用益も元本に加えて再投資され、長期運用することで、乗数的に資産が増えていくことを複利効果といいます。

GPIFは、長期投資家として大きな複利効果を得るため、保有する資産から得られるインカムゲイン(利子・配当収入)をキャッシュ( 現金)のまま保有せず、再投資しています。

【関連用語】

物価連動国債

物価連動国債は、元本が全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)に連動する国債であり、ポートフォリオに組み入れることによって、インフレリスクの軽減を図ることができます。

GPIFでは、国内債券の一部を物価連動国債ファンドで運用しています。

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